研究結果とエビデンス

海外での調査研究結果について

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スタンフォード大学Lorig.KRらの調査結果(1999年)から

研究のタイトル:

Evidence suggesting that a chronic disease self-management program can improve health status while reducing utilization and costs: A randomized trial
(慢性疾患セルフマネジメントプログラムが、コストとサービス活用を抑えながら、健康状態を改善することができるという検証:無作為化比較試験)

研究目的:

様々な慢性疾患を持った人を対象にした慢性疾患セルフマネジメントプログラムの効果を評価すること。

対象者:

研究の対象者は、40歳以上の肺疾患、心疾患、脳卒中、慢性関節炎を持つ952人。

研究方法:

●研究デザインは無作為化比較試験デザインを用い、対象者は無作為に対照群と治療群に割り付けられた。効果指標は健康状態、セルフマネジメント行動、医療サービスの利用を用いた。データはプログラム受講前とその6ヶ月後に郵送自記式質問紙調査にて収集された。

●効果指標の妥当性と信頼性に関してはスタンフォード大学医学部患者教育研究センターのウェブサイト( http://patienteducation.stanford.edu/research/ )を参照。

研究結果:

●6ヵ月後の時点で、セルフマネジメント行動に関しては、治療群は対照群と比較して4つの行動で有意な改善が認められた [ストレッチ運動(p<0.005), 有酸素運動(p<0.0003)、症状管理技法の活用(p<0.0001), 医師とのコミュニケーション(p<0.006) ]。

●6ヵ月後の時点で健康状態に関して、治療群は対照群と比較して5つの指標で有意な改善が認められた[健康状態の自己評価(p<0.02), 障害(p<0.002), 社会役割行動の制限(p<0.0007), 活力(p<0.003), 健康状態に関する悩み(p<0.001) ]。痛みや息苦しさの症状、身体的な不快感、心の安寧に関しては、治療群と対照群の両者に有意差は認められなかった。

●6ヵ月後の時点で医療サービスの利用に関しては、治療群は対照群と比較して入院回数(p<0.05)と入院日数(0.8日の減少、p<0.01) において有意な減少が認められた。外来受診回数では両者での有意な差は認められなかった(p<0.11)。

結論:

様々な慢性疾患を持った人を対象に慢性疾患セルフマネジメントプログラムの6ヵ月後の成果が研究された。治療群は健康状態、健康行動、医療サービスの利用において統計的に有意な改善を示した。この結果より、慢性疾患セルフマネジメントプログラムが様々な慢性の病気を持つ人の自己管理に有効な支援プログラムであると示唆していると言える。

出典:

Medical Care, 37(1):5-14, 1999. Lorig KR, Sobel DS, Stewart AL, Brown Jr BW, Ritter PL, Gonzalez VM, Laurent DD, Holman HR.     Evidence suggesting that a chronic disease self-management program can improve health status while reducing utilization and costs: A randomized trial.

※PDF版はこちら>>> LorigKR_1999.pdf

© 1999 Lippincott Williams & Wilkins, Inc.
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